「キリ クリームチーズ コンクール」とは
本コンクールは、キリ クリームチーズを使用した魅力的なお菓子をご提案いただく、プロフェッショナル対象の製菓コンクールです。
コンクールでは、<生菓子><焼菓子><ファクトリー><ジュニア>の4つの部門で作品を募集。第1次審査(書類審査)では、各部門5作品、合計20作品が選出され、最終審査において、部門ごとに最優秀賞1作品、銀賞1作品、銅賞1作品が決まります。さらに、第12回を迎えた今回は、より多くの方に本コンクールを知っていただきたいという思いから、雑誌『Mart』の読者の方を一般審査員としてお迎えした「Mart読者審査員特別賞」を創設、ファクトリー部門の中から1作品に賞が贈られました。
受賞作品
すべての応募作品の中から第1次審査(書類審査)を通過した20作品が、最終審査へと駒を進めました。そして、最終審査(実技・試食審査)当日の8月5日(水)。各分野でご活躍のスイーツ界を代表する方々に審査員を務めていただき、受賞作品を決定いたしました。厳しい審査を通過した、選りすぐりのスイーツをぜひご覧ください。
生菓子部門
寺山 直樹さん
焼菓子部門
谷脇 健太郎
リバーリトリート雅楽倶
受賞のことば
今回の作品づくりにあたり、まず私が勤めているホテルに来てくださる女性のお客様やご年配のお客様に、受け入れてもらうためにはどうしたらいいかを考えました。
オーガニックや健康志向の意識が高まっていることもあり、“美容と健康”をテーマに、ローズヒップやプルーンとキリを組み合わせることで、女性にやさしいお菓子になりました。
普段からクリームチーズはよく使うのですが、キリは他社のクリームチーズと比べて作業性に優れているので、苦労することなくつくれましたね。自分を信じて、自分がおいしいと思うものを評価していただけたので、本当に自信になりました。もっともっとコンテストに挑戦して腕を磨いていきたいです。
ファクトリー部門
髙橋 咲耶さん
山崎製パン(株)
受賞のことば
大好きなキリのおいしさをどうしたらお客様に伝えられるか。配合やパッケージデザイン、製品コンセプトと頭を悩ませました。キリは味のバランスが取れたクリームチーズだと思いましたので、味の決め手となる塩味、酸味、乳味をそれぞれ生かした3種のチーズを1つの製品に組み合わせたところが工夫した点です。
また、食べやすさも重視したかったので、専門店にはない山崎製パンならではの“手軽に食べられる形状”にもこだわりました。大切な家族や友人と食べていただけたらうれしいですね。
ジュニア部門
藤野 みさとさん
(株)ホテルグランヴィア大阪
受賞のことば
4月に入社して初めて挑戦したコンテストで、まさか最優秀賞がいただけるなんて…… まだ受賞できたことが信じられません!
今回の作品づくりのヒントになったのが、キリと相性の良い食材を探すためにつくった、キリをたっぷり入れたポテトサラダ。そこから豆乳マッシュポテト味噌サブレが生まれました。
また作品名のMellow(メロー)には、“豊潤”“なめらか”という意味があるのですが、濃厚でやわらかなキリをいかにダマにせず、なめらかなクリームに仕上げるかが本当に難しかったです。見た目でもみずみずしさを表現するために、桃をイメージし、味にも取り入れました。
これからもお客様に喜んでいただける、綺麗でおいしいケーキをいっぱいつくりたいです。
生菓子部門
花井 優一さん
合資会社カルチェ・ラタン
焼菓子部門
野口 ゆきえさん
Shangri-La Hotel 東京
ファクトリー部門
増田 幸平さん
(株)ベリーニ
ジュニア部門
小柳 由香里さん
(株)ナカシマ
生菓子部門
大嶋 光野さん
(株)パティシエ エス コヤマ
焼菓子部門
伊藤 梢さん
(株)ベルベ
ファクトリー部門
今 伸五さん
(株)もりもと
ジュニア部門
竹内 雅子さん
(株)ホテルグランヴィア大阪
生菓子部門
山内 裕介さん
パティスリー・エ・カフェ・グランディール
生菓子部門
白坂 優子さん
(株)パティシエ エス コヤマ
焼菓子部門
石川 雅一さん
洋菓子工房KAI
焼菓子部門
加藤 友梨さん
(株)アクアス 水彩カフェ
ファクトリー部門
宮野 陽香さん
テーブルマーク(株)
ファクトリー部門
野田 昌男さん
パティスリー レ・フレール
ジュニア部門
デボラ ゴドリュさん
パティスリー ノリエット
ジュニア部門
加藤 直登さん
(株)ベイクウェル
ファクトリー部門
今 伸五さん
(株)もりもと
受賞のことば
銅賞受賞に加えてMart読者審査員特別賞までいただくことができて大変光栄です。ご家庭ではもちろんのこと、手土産としてもご利用いただけるよう、器や見た目にもこだわりました。その点をMart読者審査員のみなさまに評価していただいたのがうれしかったです。
キリはなめらかで味が濃厚なので特長が出しやすいと感じました。プリンで使用する卵や生クリームをキリに置き換えることで、なめらか過ぎないちょうどよい食感を出すことができました。マンダリンオレンジソース、キリのプリン、カラメルと3種の味の変化が楽しめ、最後まで飽きることなく食べ進めていただけるのではないかと思います。
今後は1日でも早い商品化、そして地元・北海道とキリのふるさとであるフランスを融合させたお菓子をつくってみたいですね。
審査員のみなさま
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横田 秀夫氏
菓子工房オークウッド
代表取締役
内海会会長 -
小山 進氏
株式会社パティシエ エス コヤマ
オーナーシェフ
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大関 博之氏
有限会社ラメール洋菓子店
代表取締役
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川村 英樹氏
有限会社HIDEKI
「アテスウェイ」
オーナーシェフ -
高木 康裕氏
菓子工房アントレ
代表取締役
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平岩 理緒氏
スイーツジャーナリスト
<総評 横田 秀夫氏>
今年もキリ クリームチーズコンクールは4部門あり、規定・審査基準はそれぞれ違いますが、ひとつ同じだったのは“キリ クリームチーズをいかに生かしているか”がポイントということです。
自分のつくりたいお菓子を想像して、その味に近付くにはどうしたらいいか、そのなかにいかに自分らしい味付けができるか…… 応募者のみなさんがそんな想いで作品を考え、つくられたことでしょう。
今回受賞した選手は大いに喜んでください。また負けてしまった人は勝てなかった理由をもう一度煮詰めて、バージョンアップさせたお菓子をつくってください。また、このコンクールで戦った仲間同士、交流を深めてもらってもっと素晴らしいパティシエになってもらいたいと思います。
受賞のことば
とにかくキリをたくさん使っておいしいお菓子をつくりたい!―― そのために、キリの良さを最大限に生かそうと、ほかの材料でどう塩味を引き出すか、どんな素材と組み合わせたらいいか、形状はどうしたらいいかなど、頭の中で何度も何度も試作を繰り返し、しっかり構想ができてから実製作に入りました。
あとは気になるところを調整する程度だったので、数回で完成しました。生クリームの代わりにキリを使うことで、クリーミーさやなめらかさ、味を生かすことができたと思います。
現在充電期間中の自分がコンテストに出場でき、また最優秀賞が受賞できたのは、前職でお世話になったパティスリー・ノリエットの永井シェフのおかげです。本当にありがとうございました。